夏を迎え撃ってみました。
この夏、ミッキーがついに挑む!登れ青い巨塔を!
梅雨ですね。梅雨が終われば夏です。 あつ〜い夏が来ます。 この前の犬でRADEON X800PROを導入しましたが外の気温も上がってきたのでケース背面ファンを稼働させました。 私は秋、冬など気温の低い時はケースファンを止めて、気温が上がったらファンを稼働させています。 今年もまたケースファンを回す季節がやってきたなと思いつつスイッチオン! ゴォォォォ・・・ ええ、少し五月蠅いです。でも一般的には静かな方。 ちなみに私の部屋(犬小屋?)はPCを止めていれば無音と言えるほど閑静な住宅街です。耳を澄ませば棚にしまってある腕時計の秒針の音が聞こえるほど静かです。 なのでPCを付けて寝ると耐えられません。ファンの音で・・・気になって寝られない! でも去年の夏よりPCの中身はアップグレードされていて発熱量も大きくなっています、確実に。 静かだけどパワフルなマシンでいたい! ええ、買いました。 水冷キット! ZALMAAAAAAAAAAAN!!! 韓国はZALMAN社のRESERATOR1。 既に発売されて数ヶ月がたちますが、品切れ気味の人気商品。 金曜日の夕方、雨の中捕獲しました。 今思うと、愚かでした。 大雨の日にデカくて重い金属の固まりを買ったと思うと。 当然、早くいじりたいのでお持ち帰りです。 ヒィヒィいながら秋葉原の駅まで持って帰ります。その重量、実に5〜6kg! 片手で持ち続けるのはきついです。 当然、自宅最寄り駅から家まではタクシーです。ZALMANはでかいので、後部座席ではなくトランクです。 やっとの事で我が家に到着。もう腕はプルプル震えてヒリヒリしてましたよ。 しかし、これぞ久々の大物を買ったという感覚!!! 既に色々なニュースサイトでレビューされていますので詳細は省きます。 簡単な構造で、よくあるラジエーター+FANという物はなく巨大なタンクを外付けにしてそのタンクにフィンを付けて自然放熱させるという構造。(ポンプはタンクの中に水没してます。) 付属品はタンク+ポンプ、CPU水枕1個、CPU台座、ホース、流量計、ケース内外をジョイントするガスケット。 自然放熱ができるのは巨大なタンクと使用される液体容量の多さ(実に2.5リットル!)のおかげですね。デフォルトでCPU枕と台座が付いていますので、すぐに水冷が楽しめます。 さて先ほども書いたようにこのRESERATOR1は他のニュースサイトで既にレビューされて、見た方も多いと思います。 ここで同じ事を書いてもつまらない! 同じ事をしてもつまらない! じゃあもっと面白く! ということで「合体」です。 コラボレーションです。 フィーチャリングです。 何が合体かというと 「別のメーカーの水冷パーツを組み込む!」 ドイツのメーカーでInnovatekという老舗、PC水冷業界ではAqua computerと並ぶ2大メーカーのうちの一つです。 以前、諸事情でInnovatekの水冷キットで組み上げたことがあるのですが(私のではないPC)CPU水枕を初めガスケット(フィッティングといいます)、ホース、細かいパーツの精度が非常に高く、いつか自分のPCにも入れたいと思っていました。 で、色々調べたらRESERATOR1のタンクのフィッティングはInnovatekのフィッティングの受け側のネジ口径が同じということが判明。 つまり! ZALMANのタンクから先の、ホース、水枕、フィッティングに全てInnovatekのパーツが使えるという事!! で更に調べていくうちにInnovatekの水枕がRADEON X800PROにフィットするという事も判明! 今現在、PCケース内で動いているファンはCPUファン/チップセットファン/VGAファン/電源ファン/ケース背面ファンの5つ。 そのうちの2つが水冷化できる! で、ZALMAN以外に必要なパーツを用意しました。 黒いフィンが付いているのがCPU水枕。 その上の、クリアパーツが使用されているのがVGAの水枕(チップセットにも使えるようです。) その右のガスケット二つがZALMANのフィッティングを交換した後に付け替えるInnovatekのフィッティングシリコンチューブ4メートル ポリタンクに入っているのが腐食防止剤(精製水と割って使います。) その左がグミ。 PCIブラケットはホースをケース外に出すときに通す専用のブラケット。 そしてシリコングリスと、CPU台座。 写真にはないですが精製水3リットル。 PCをばらすのは後にして、まずはZALMANのラジエーターのフィッティングを交換します。 なぜ交換するのかというとZALMANの純正シリコンチューブは 外径12mm、内径8mm Innovatekのシリコンチューブは 外径10mm、内径8mm 外径が細いInnovatekのチューブではZALMANのフィッティングに装着できないのでチューブごとInnovatek製に交換です。 ZALMANフィッティング装着時(デフォルト) モンキーレンチでZALMANのフィッティングを回そうとするのですが、上下をタンク本体と土台に挟まれているので すごく回しにくい! おかげでフィッティング交換だけで1時間かかりました。 タンクの底部がねじ込み式になっているので本来ならタンクと土台を分解した方が作業しやすいのですが・・・・・・。 底部、開かないよ・・・もの凄く固いよ・・・(涙) これだけ固いという事は締め直す時もこれぐらいのトルクをかけて締めないといけないのであきらめました。 ZALMANのフィッティングはプラスチックなのでモンキーレンチで舐めそうになり半泣き状態で格闘。そりゃZALMANのフィッティングが緩んだときは喜びましたとも! とりあえずInnovatekフィッティング装着に成功! Innovatekフィッティング交換後 (土台に傷が付いているのはご愛敬(汗) 次に水枕装着作業です。 CPU水枕はデフォルトのAthlon64の台座には付かないので専用の水冷CPU台座を付けなければいけません。 ということは・・・。 マザーボードを外さなくては・・・。 とりあえず背面のモニターケーブルやらを全部外してケースを持ち上げる・・・。 重い・・・(涙) とりあえずベッドの上に敷いたアルミ板の上にケースを横に寝かします。 手術台の上に乗った患者といったところでしょうか? 「これより犬式水冷化オペを始めます!」 最初は手術模様でお届けしようと思ったのですが(頭の中には「白い巨塔」いや「青い巨塔」)めんどくさいので、いつもの犬ペースで。。。 まずはRADEONを取り外します。 しばしば取り出したX800PROを見つめて予定変更! RADEONから先に水枕を付ける事に! ちなみにこれ以降の作業は完全なメーカー保証外の行為になるため自己責任です。 これで壊しても誰にも文句は言えませんし、保証も対象外です。当然壊れてお店に持っていっても助けてあげられません。 これが自作です。 さてさて、RADEON X800PRO(以降X800)の裏側の板バネを固定している小さなネジ2本を外し、隣にある大きめのネジを外してX800のヒートシンクを取り外します。 すると、ぱかっと簡単にヒートシンクがはずれます。 そこにはX800の心臓部、GPUコア(グラフィックプロセッサーユニット)が現れます。グリスがべっとり付いていますので、綺麗にアルコールを使い除去します。 GPU水枕はコア接触面に保護シールが貼ってありますので剥がします。 コア接触面は鏡のようなポリッシュ仕上げですね。 (接触面は指紋などの油がつくと熱伝導性が下がるので触らないように!) 付属のシリコングリスを塗り水枕を固定。 固定用ネジがプラスチック!不安だけど結構強力に固定されます。 サイズもピッタリ!固定したらVGAメモリにもヒートシンクを取り付けます。 ファンの時はファンの風がメモリを冷ましていましたがファンが無くなったためヒートシンクで補います。 さて、それではマザーを外して台座とCPU水枕を取り付けましょう。 作業的に特筆すべきところは犬的に無いので割愛させていただきます。 ZALMAN ZM-NB47J http://www.dospara.co.jp/goods_pc_parts/goods_pc_parts_spec.php?head=n&footer=n&m=n&s=n&ic=33797 おっと!マザーボードを外したついでにノースチップに付いていたGIGABYTEファンを取り外してZALMANのヒートシンク ZM-NB47Jも取り付けてしまいます。 むふ!これでまた一つファンが減りました。 台座取り付け後、マザーをケースに付けなおしてCPU水枕を載せます。(CPUにグリスを忘れずに) 次にチューブの取り付け。 水をどの方向に流すか決めます。 発熱が高い順に循環させます。 今回はAthlon64より熱いX800を先にします。経路的には タンク→X800→CPU→タンク シリコンチューブを当ててちょうど良い長さを決めます。 この時チューブが曲がりすぎてつぶれないように余裕を持たせます。 必要なチューブ長に合わせて切ります。 この時ハサミで切ると失敗します。切り口断面が斜めになってしまうのでフィッティングに装着したときに隙間が生じ水漏れの原因になります。 カッターもお勧めしません。 専用のチューブカッターで切ればいいのですが、そんなものはありません。 色々考えて、行き着いたのは包丁でした。ざっくり切ると断面が綺麗にフラットになりました。 早速チューブを装着! 意外と綺麗に設置できました。満足、満足。 一通り装着完了。 普通なら枕を取り付ける前に水を流して漏水がないか数時間稼働させてチェックするのですが・・・ そんなに待ってられません。 ぶっつけ本番です。 では水をいれて・・・・って まあ普通に水を入れても良いのですが せっかくのInnovatekの水冷キット!お金もかけたので完璧な物にしたいです。 で、買ってきました精製水。薬局で500mlで60円くらいのを6本、3リットル分確保。 それにInnovatek純正の防腐防触液と精製水3:Innnovatek液1の割合で2.5リットル作ります。 よしできた! もう一度チューブの接続を確認して注水! ドボドボドボドボ・・・・・・ いや〜いっぱい入りますね。 すかさず液体がチューブ内を駆けめぐります! 5分くらい待っても漏水なし! ポンプ稼働! ・・・・・・音しないじゃん ・・・・・動いてないのか? チューブに触ると確かに冷却水が流れている微振動がつたわってきます。 無音です。水冷キット自体は無音です! いったん停止させてパソコンを定位置に戻します。 そしてPC起動!!! 低い電源ファンの音だけが静かに響く・・・・。 無事起動・・・自分で言うのも何ですがこれだけのパワーマシンがほぼ無音に近い状態で動いているのにびっくりです。 完成、いや手術成功です! さてさて次はベンチマーク(?)ですね。 GIGABYTEマザー専用ツールでCPUの温度をモニタリングします。(室温26〜27℃) ちなみに水冷前ですと アイドリング時38℃/CPU負荷100%時で50℃ 騒音デシベル数は体感で27db〜35db程度でした。 水冷にしたら アイドリング41℃/CPU負荷100%で55℃ 騒音デシベル数は体感で20db〜25db程度です。実質電源ファンの音だけです。 結果的に言うと、このRESERATOR1は他社のラジエーター+FAN付きの水冷キットには冷却性では劣ります。しかし水冷キット自体が無音という事とケース内のファンを実質、電源ファン以外を無くしても動作させられる事は大きな魅力だと思います。 今回もまた満足できる仕上がりです。 ただ、やはり排気が足りないので低回転のケース背面ファンを探して取り付ける事にします。 さて、いかがでしたでしょうか? X800に続き、かなり細かいところを重点的にレビューしてきました。所有者しかわからない細かいところ、フィーリング等を伝える事ができましたでしょうか? まあ、伝わってなくても気にしません! ええ、犬ですから!!!! それではまた〜〜〜 ZALMAAAAAAAAAAAAAAAAN!!!!! ※水冷化することによりパーツの分解、カスタムを行っていますが破損、不具合が生じてもメーカー保証外行為となりますので挑戦する方はくれぐれもご注意ください。あくまでも自己責任でお願い致します。 |
(2004.6.17) |
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1. 水冷キット、ちょっと調べてみました。 [ 午前10時の憂鬱@いちご100% ] 2004年07月15日 13:03
親父がついに水冷導入したんで、アラでも探そうといろいろ調べてみました。
2. 静音スパイラル [ ドスパラ - パーツの犬 ] 2004年07月15日 13:32
暑さに弱いミッキー! 自慢のPCをさらに静音化したいミッキー! livedoor blogに初登場!
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