ファンコントローラーでケース内温度を自由自在に!
その名の通り、ファンの回転数を制御する製品ですが。
いやいや、使い道の話ね。
例えばほとんどのCPUクーラーって回転数制御してくれるじゃない?
※マザーボードのBIOS設定によります。
クーラーには、高速回転時の際に音が大きくなりがちな製品もあります。
そんな場合、「3000回転だと五月蝿いから2000回転にしておこう」という事が可能です。
なら静音クーラーを買えば……。
確かに1000〜2000回転の製品は静かですが、冷却性能はそこで完結します。
例えば、最大5000回転で五月蝿いけどすごく冷えるファンがある場合、普段は2000回転で使い、
暑い日やOC(オーバークロック)時には音を気にせず回転数アップ! という事ができます。
なるほど。
ほかにも背面の排気ファンやサイドパネルにつける吸気ファンなど、
複数のファンを同時に制御できるのもポイント。
意外と本体前面のベイが寂しいからと、
デザインとして増設したい方もいるそうです。
ほうほう。
では実際にファンコントローラーを見てみましょう。
Scytheの2製品をゲットしてきました。
左がKAZE MASTER「KM01-BK」、右が「V12 XT」です
取り付けました。
ファンの有無で表示が変わることを見るため、ファンは1つだけつなげています。
何だかかっこいいかも。
基本的には、ベイを2スロット使う方が表示パネルが豪華です。
V12 XTはタッチパネル採用のため、出っ張らないのもポイント。
やっぱり大きい方がいいの?
表示は確かに大きい方が見やすいです。
でもKM01-BKは、画面はシンプルですが
4カ所の温度と回転数を同時に表示できるメリットがあります。
デザインやタッチパネルにこだわらないなら、
1スロット製品でも良さそうですの。
ふむふむ。
背後も見てみましょう。
KM01-BKの付属ケーブルです。左からPCからファンコントローラーへの電源供給用、
センサーケーブル、ファン用、となります。
ケーブルは左から順に写真の様に接続します。センサーとファン用は4本までいけます。
なお、V12 XTのケーブルは、最初から接続済みです。
動作ですが、KM01-BKのセンサーに触れたら、ちゃんと温度が上がりましたぞ。
ダイヤルを回してのファン動作も確認しました。
自分の目で温度を確認して、ファンを動作させるってのも中々良さそうね。
なお、両製品とも、表示温度は「摂氏(℃)」「華氏(°F)」に対応しています。
KM01-BKは背後のジャンパピンで切替のため簡単に切替できませんが、
V12 XTはパネル上の「℃/°F」と書いてあるアイコンを押せばすぐ変わります。
ちなみに、華氏は考案者の名前を取って「ファーレンハイト度」とも言います。
それって元帥……じゃなくて香水のこと?
……。
ほら、ファーレンハイト香水は男性用が多いけど、
男女共用もあるからやっぱり気に……。
素直になりましょう^^
負けたけど本懐です><
まあアニメの話は置いときまして、なんで華氏を選べるんでしょうね?
正直華氏表示を使ったこと無いです。
そういえばマザーボードのBIOSも、
「℃」と「°F」の2種類表示の製品が多いわね。
日本だと見る機会が少ないですが、英語圏の国、
というか長さと重さで「ヤード・ポンド法」が使われている国では、華氏が多いそうです。
代表はアメリカとイギリスでしょうか。
アメリカの長さや重さは知ってたけど、温度はどこも同じかと思ってた。
まあ国ごとの文化の違いです。
日本だって年表示には西暦だけじゃなくて元号(年号)があるし。
そう言われるとすごく納得。
次に、温度計を取り付ける場所を確認しましょう。これ重要です。
4つのセンサーがある製品だと、
・CPU
・ハードディスク
・ビデオカード
・マザーボード上のブリッジか、排気ファン近く
でしょうかね。
CPUといってもどこにつけるの? やっぱりCPUとクーラーの間に挟む?
それ禁止!
何で?
厚みがあるセンサーを挟むと、
CPUとクーラー間に隙間が出来て冷却が悪化します。
あと、センサー部分のサーミスタは圧力に弱いので、
壊れる可能性大です。
なるほど……、じゃあどこがいい?
そうですのう。例えばインテル製CPU&リテールクーラーの場合、
クーラーの接触面から少し外れれば隙間が空くので、この辺りとか。
※取付時は、クーラーの形状をよく確認してください。
マザーボードの裏、
CPU位置の反対側もありですよ。
別のクーラーを使っている場合、
CPUに触れるヒートシンク部分に平面があれば、ぜひそこにどうぞ。
AMDのリテールクーラーは、平面部分があるので簡単ですね。
注意点は、なるべくCPUに近い場所にって事でしょうか。
でも、直接つけないと本当の表面温度は測れないよね?
それはしょうがないです。
取り付けたら、最初にBIOSやマザーボード付属のチェックツールで
確認できる温度と比較して、その差や傾向を把握しておきましょう。
了解。
ハードディスクはこの辺りですね。なるべく熱い場所を選びましょう。
ビデオカードはチップの裏が良さそう。
クーラーを一旦外してもっと近くに取り付ける方もいるそうですが、
それは保証外なのでご注意を。
最後の1つは?
好みによりますが、
マザーボード上のノース・サウスブリッジのヒートシンク上、
両者がつながっている場合は中間のヒートパイプでしょうか。
背面の排気ファンと電源の間とかもありかと。
排気直前の場所なので空気温度が高そうです。
なるほど。
なお、写真のセンサーはまだ固定していません。
固定には付属のシールを使用してください。
固定といえば、逆にセンサーをパーツに固定せず、
各パーツの近くに浮かせる様に設置という手もあります。この場合、
CPU・ビデオカードの温度表示はOS上のツールに任せます。
浮かせるって事は、パーツ近くの空気温度を測るってこと?
そうですね。ケース内の熱い空気を
いかに追い出すかが冷却のコツですから。
なお、ファンコントローラー使用時の注意点ですが、
マザーボードによってはCPUクーラーのファン回転数を低回転や停止に設定していると
起動時に警告が出ます。アラート設定がある場合、停止しておきましょう。
無い場合は?
V12 XTは、FAN1と書いてあるケーブルに回転数信号を送る分岐があります。
赤丸側にCPUクーラーを接続、青丸側の分岐をマザーボード上のCPUクーラー用コネクタに挿せば、
回転数がちゃんとマザーボードにも伝わるので警告は出ません。
その場合でも、回転数を下げすぎると警告が出るのでご注意。
ほいさ。
という訳で、これでファンコントローラーの役割が分かったでしょ。
確かに便利ね、1つ取り付けてみたくなったかも。
家のPCは5インチベイがないのが残念……。
そういう方には、外付けタイプのファンコントローラーもありますよ。
温度確認はOS上のツールを使うのね。
そうです。ちなみに自宅では
ファンコントローラーを3つ使ってますが、2つが外付けです。
ファンコンが3個……。
サンコンってのは無しね^^
瞬時に見破られた…、でも本懐である……。
またそのネタを。
ちなみにサンコンさんの出身地のギアナ共和国は、
メートル法採用なので多分摂氏表示です。
フランスの影響が強かった国だから、列氏(レオミュール度)だったりするかも?
※温度単位の詳細は、WikiPediaなどでお調べください。
列氏はどのファンコントローラーも表示非対応です><
今回って、ファンコン以外にもためになる内容が多いわね。
ここって、PCパーツだけじゃなくて、
社会や世界事情についても語るブログですから。
それはない。
※ファンコントローラーの販売ページはこちら!
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この記事へのコメント
1. Posted by ぱすた 2009年08月10日 03:57
自分もKAZE MASTER使ってますね〜。
V12 XTは見た目がかっこいいですな。
V12 XTは見た目がかっこいいですな。
2. Posted by どうかな? 2009年08月25日 15:01
KAZEを使っているけど、レギュレーターを使用するタイプなのでこれ自身が80℃位の発熱元なのがなぁ・・・。
記事にある様な、5000回転のファンを2000回転ってもっと温度高くなりそう。ファンコンの為のファンを導入なんてオチが出来る。
レギュレータータイプのファンコンは本気の静音化向けではなく、楽しむ余裕で使いたい製品かな。
記事にある様な、5000回転のファンを2000回転ってもっと温度高くなりそう。ファンコンの為のファンを導入なんてオチが出来る。
レギュレータータイプのファンコンは本気の静音化向けではなく、楽しむ余裕で使いたい製品かな。
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