注目の小型マザーボード「MINIX 6150SE-UC3」の性能チェック!
低価格のMini-ITXと聞くと、いわゆるATOMやNANOの様な超エントリーCPUの組込モデルや、
LGA775の様な旧規格対応品というイメージだけど、これもそういう製品ですかい?
ところが、本製品はソケットAM3対応です。現在発売中のAthlonIIやPhenomII、Sempronが搭載できますよ。
ただしTDPは95Wまでね?
それはMicroATXマザーボードにもよくある制限なので問題ないかと。 ただ、さすがに低価格を実現するためか、チップセットは古い模様。
GeForce 6150SEは、3年前のチップセットですね。
チップセットが古いと何か問題ある?
オンボードグラフィックの3D性能は、現在のチップセットに及ばんです。
そうですね、AMDチップセットで例えると690G以下だと思います。
あと、本製品はアナログ出力しか無いので、Blu-rayや地デジチューナーで録画した動画の再生は非対応ですかな(出来ても小さい映像に圧縮されます)。
PCI-E x16スロットがありますので、ハイビジョン動画を再生したい場合は、ぜひビデオカードを増設しましょう。
CPUの処理能力に影響はある?
このチップセットはHyperTransport 1.0(2000MT/s)の為、最新の890チップセットの3.0より遅いはずですわ。
この点が実際の処理にどう影響するか……。
ただ、凄い負荷がかかる動画エンコードを長時間行うと処理時間に影響するかもしれませんが、軽い処理だとどうでしょうね?
じゃあチェックよろしゅう。
まずは概容から。メモリスロットはDDR3×2で、8GBまで対応です。
たしかに画面出力はD-Subのみね。
付属品はごらんの通り。 なお、本製品は電源コネクタが20ピンのため、
もし電源が20+4ピンではなく分離不可な24ピンだと直接接続できません。 写真右上の変換コネクタをご利用下され。
了解〜〜。
ではチェックしましょう。今回はCPUとオンボードビデオ性能を中心に見ます。
比較対象として、890GXチップセット製品(LFB128MB搭載)を用意しました。
基本スペックは以下の通りです。
CPU:PhenomII X4 955
MEMORY:PC3-10600 4GB×2
OS:Windows 7 Ultimate 64bit
チェックソフトと項目は、
・Superπ(円周率計算)
104万桁、419万桁
・CINEBENCH 11.529(CPUのレンダリング速度)
CPUチェック
・FF11 BenchMark
High
・MHFベンチマーク
解像度1280×720
なお、ドライバCDですが、64bit OSだとメニューの「MainBoard Driver〜〜」からはインストールできません。
「Useful Software Utility」から「64bit Driver Manual Install」を選んでCD内部のフォルダを開き、手動でインストールしてください。
ほうほう。
Superπ(104万桁・419万桁) | CINEBENCH | FFBench | MHF | |
---|---|---|---|---|
6150SE-UC3 | 22秒・2分04秒 | 3.78 | 2672 | 165 |
890GX | 21秒・2分03秒 | 3.78 | 5665 | 955 |
結果はご覧の通りです。CINEBENCHで同等なのは予想外でしたね。
予想通り3D性能の差が大きく、CPU処理はほぼ同じね?
ですのう。
という訳で本製品の特徴をまとめてみました。
利点
・オンボードグラフィックは、ネット閲覧やメール用には全く問題ない性能です。
・CPU処理能力は最新チップセットにそう劣りませんでした。
・TDP 95Wの6コアCPUにも対応とのこと(メーカーのCPUサポートリスト参照)。
・AthlonIIとのセットなら、デュアルコア構成で約11,000円から、クアッドコアでも15,000円から購入できます。
※AthlonIIの販売ページは こちら!
注意点
・オンボードグラフィックで3Dゲームはきついです。
・アナログ出力しか無く、Blu-rayや地デジ再生にはビデオカードが必要。地デジチューナーが欲しい場合は、USB外付け製品をご用意下さい。
・PCI-E x16スロットはgen1のため、ハイエンドビデオカード搭載時の高解像度高負荷は、gen2スロット搭載時より重いはず。
3D性能の影響については、x16 gen1と帯域が同等のx8 gen2で測定しているP7P55D-Eの記事をご覧下さい。
(Mini-ITXマザーボードにハイエンドビデオカードを搭載する人はまれかと思いますが、参考にどうぞ)
※P7P55D-Eの記事は こちら!
あとは搭載CPU次第ですが、ケース側の電源容量にもご注意を。
Mini-ITX用ケースだと、電源容量が150W以下の製品が多く、
TDP 125WのCPUは電源容量の面でも使用困難です。それどころか、容量150WだとTDP 95Wでも苦しいかもしれません。
TDP 125WのCPUでは、マザーボードやハードディスクを含めると、負荷時の消費電力が200W前後になるはずです。
なるほど。
という訳で無事チェック完了です。
先日P55マザーボードとCore i7 870を新たに買いましたが、こういった製品を見るとまた欲しくなるのがPC戦士の宿命ですね。
DDR3の4GBメモリも安くなってますからもう1台……。
※DDR3 4GBメモリの紹介記事は こちら!
何台目になるのよ?
今まで食べたパンの枚数を覚えていますか?
そう返してくるとは、マンガ戦士として成長したようでなにより。
あとは、「今まで倒したマーフィーズゴーストの数」と言えたらゲーム戦士としても一人前ですぞ。
もういいから。
■今回紹介した製品 J&W:MINIX 6150SE-UC3
その他記事一覧は こちら
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