LGA1155版Pentium・Celeronの性能チェック
それは問題ないですわ。低価格とはいえ数年前の上位CPUに匹敵するはず。
ただ、実際どのくらい匹敵かと聞かれると答えにくいですが……。
ビデオカード増設を前提の環境では大手サイトでレビューが載ってましたね。
Pentiumの最上位「G860」でCore2 Duo E8600と互角以上というラインだったはずです。
では、こちらはオンボード(CPU内蔵)ビデオ機能の環境でちと比較してみますか。
さらにマザーボード(チップセット)も変わってるので、そっちも確認と。
了解〜〜。
用意したCPUは以下の通りです。比較対象はLGA775のCPUです。
E8500も発見しましたので、当時の上位クラスから今のPentium・Celeronにするとどうなるか、
さらにi3 2100も加えて見てみましょう。
・LGA775環境
マザーボード:ASRock G41M-GS3
CPU:
Core 2 Duo E8500(3.16GHz、2コア2スレッド)
Pentium DC E2160(1.80GHz、2コア2スレッド)
Celeron 460(2.4GHz、1コア1スレッド)
・LGA1155環境
マザーボード:Foxconn H61MX
CPU:
Core i3 2100(3.1GHz、2コア4スレッド)
Pentium G630(2.7GHz、2コア2スレッド)
Celeron G530(2.4GHz、2コア2スレッド)
OSはXPが手元になかったのでWindows 7ですが、当時の状況を考えて
LGA775環境は32bit、LGA1155環境を64bitにしています。
本当はLGA775のマザーボードもDDR2版にしたかったのですが……。
DDR2環境の方は少しだけスコア控えめで見てください。
その他はなるべく揃えました。
MEMORY:PC3-10600 2GB×2
※CPUごとにメモリ動作クロックが異なります。
ハードディスク:WD1002FAEX
電源:750W(80PLUS対応)
です。
チェック項目は以下の通り。
・CPUベンチマーク
Hyperパイ:1M桁(1コア計測)
CINEBENCH:CPU測定
・3Dベンチマーク
FinalFantasyBenchmark3(以下FF11):High
・消費電力(ワットチェッカーで計測)
アイドル時 :OS起動後、5分ほど放置した状態の数値
CPU&ビデオ両方負荷:「Prime95」と絆(1280×720)のタイトル画面を同時に実行し、
約5分後の数値
3DベンチマークがFF11だけなのは、G41でMHFベンチマークは画面が乱れるのと、
3DMarkやFF14は無理があるためです。
まあG41オンボードでもブラウザゲーム等は何とかなるしね。
ではスタート。
Hyperパイ | CINEBENCH | FF11 | 消費電力 (アイドル時・負荷時) |
|
---|---|---|---|---|
Celeron 460 | 29.733秒 | 0.54 | 1325 | 50W・80W |
Pentium DC E2160 | 32.932秒 | 0.93 | 1701 | 51W・89W |
Core2 Duo E8500 | 15.694秒 | 1.66 | 3006 | 49W・95W |
Celeron G530 | 16.879秒 | 1.86 | 3924 | 39W・70W |
Pentium G630 | 14.664秒 | 2.12 | 4319 | 40W・82W |
Core i3 2100 | 12.854秒 | 2.96 | 4573 | 38W・84W |
3D性能の差が大きいですのう。
E8500はCPU性能でFF11のスコアをなんとか引き上げてますが、それでもG530に及ばずと。
ビデオカードを挿すとキャッシュ容量が多いE8500もまだまだ強いそうだけど、
内蔵ビデオ機能環境だとCeleronでも買い替えの効果はあるのね。
特に以前の環境がシングルコア(スレッド)の場合、体感速度も含めて大幅に改善しますぞ。
消費電力も減るのね。 古い環境の方は電源が80PLUSじゃない可能性が高いから、実際にはもう少し増えるかも。
なお、CPUを替えるという事は、マザーボードも最新チップセットになる訳です。 そちらの恩恵も大きいですよ。
でもH61はSATA3.0非対応だから、SSDとかの速度は同じでは?
旧環境で使っているマザーボードがAHCI対応ならいけなくもないです。
ただし、LGA775世代のマザーボードのサウスブリッジ(ICH6〜9)では、
末尾にR/DH/DOがつく製品でないと、基本的にAHCI非対応です。
基本的にと言ったのは、無印のサウスブリッジ(例:ICH9)でも
メーカーや製品次第で対応したりしなかったりと混乱したからです。
なるほど。まあハードディスクを使う限り、IDEもAHCIもそう変わらないからいいや。
ドライブの増設は、PCI-E x1スロットにUSB3.0カードを挿して、USB3.0対応の高速な外付けケースを用意すれば十分かな。
ところが、6シリーズより前のチップセットのPCI-E x1スロットはGen1なので、帯域が半分しかないです。
あと、数年前のハードディスクをそのまま流用だとあまり速くないでしょう。
つまり、G41世代のPCI-E x1スロットにUSB3.0カードを挿しても、H61より遅くなるんですよ。
x4スロットがあればそちらに挿す手もありますが。
そういえば、P55/H55マザーボードのUSB3.0やSATA3.0チップ搭載製品は、
ブリッジチップを積んでないと速度が出ないって話あったよね。
その通り。
ちなみに我が家のマザーボードはP67 Transformerなので、LGA1156のCPU搭載でも帯域が広いのです。
箱にもその点が強調されてましたわ。
※P67 Transformerの帯域などをチェックした記事は こちら!
という訳で、G41とH61でUSB3.0カードを挿した時とSATAの速度をチェックしました。
使用ドライブはIntel 320 120GBです。
※Intel 320 120GBの紹介記事は こちら!
SATA設定はG41がIDE、H61はAHCIです。
・G41 USB3.0
・G41 SATA
・H61 USB3.0
・H61 SATA
USB3.0の差が大きいわね。SATAもNCQ(4K QD32)はさておき
(AHCI用測定なのでIDEだと遅くなります)、その他の数値も確実にH61が速いわね。
USB3.0の速度を見ると、MAXが120MB/s程度のハードディスクを
外付けするなら問題なさそうに感じますが、さらに速度が落ちます。
ですのう。Read:110MB/s、Write:80MB/sくらいになるはず。
なお、SATA3.0カードでももちろん遅くなります。
あれま。
無事チェック終了です。結論として、オンボードビデオ機能での使用を前提に
安価にPCを買い替えたい場合、Pentium・Celeronでも結構いけると。
ただし、以前がE8500の様な上位CPUだった場合、
Pentium・Celeronに交換すると3D性能はともかくCPU性能は大幅には強化しません。
それならば、例えば古いE8500環境に安いビデオカードでも妥協できてしまいます。
数年ぶりにPCを新調するなら、CPU性能も大きく上げたいと思う方は多いのでは。
だよね。今までがE8000シリーズやクアッドCPUだった場合は、i3以上でドーンと性能アップ。
今までが古いPentium・Celeronなら、今回Pentium・Celeronにしても効果絶大ってわけね。
なお、Pentium・CeleronとH61の組み合わせだと本当に価格を抑えられますね。
i3 2100だとCPUだけで9,000円以上だから、この価格は確かに魅力的ね。
古いCPUとかを買取に出せばもっと価格を抑えて新PCゲットも可能ね。
ただし、PentiumやCeleronのビデオ機能には、Core i3以上で搭載している
「quick sync video(動画エンコード機能)」や「Clear Video HD(動画再生やビデオ調節機能)」
が除かれています。
フルHD動画の視聴や動画編集も快適にしたいなら、
Core i3以上のCPUをお勧めします。
あと、GA-H61-USB3-B3の様なH61搭載のSATA3.0は外部チップのため、
P67・H67・Z68のオンボードSATA3.0よりは少し遅くなります。
※オンボードSATA3.0は最大速度6Gbps
外部チップの場合PCI-E x1接続のため5Gbps
G41にカードを増設した場合2.5Gbps
さらに、H61でメモリスロットが4つある製品(主にATX)を購入の際は、搭載メモリにご注意を。
何で?
H61の仕様で、搭載可能なメモリは4バンクまでとなります。
つまり両面にチップがあるメモリは2枚までしか積めません。
現在の4GBメモリはほぼすべて両面チップにて、
16GBにしたいからと4枚搭載すると動作しない可能性が高いです。
16GBを希望の際は、8GBメモリ2枚という構成が必要ですわ。
※最大容量が8GBの製品もありますのでご注意ください。
なるほど了解。
バンクか……。
今回もこの流れですか……、今度は何です?
ソフトバンクホークス、日本シリーズ進出おめでとうございます。
ちなみに自分は「大洋ホエールズ」のファンでした。
バンクって単語があればいいってもんじゃ……。
昔東京ドームへ対日ハム戦を見に行った事を思い出した、 拙者からのお祝いのコメントであります。
もう少しデジタルな話は無いの?
じゃあ、アニメとかのロボット合体といった定番シーンで、毎回同じ絵(動画)を使う事も
「バンク」と言います。最近は動画データのデジタル化で流用しやすくなったそうです。
我らの会話もバンクを取り入れて、これから毎回流用しませう。
その話は少しためになりましたが
流用は却下です!
■今回紹介した製品
LGA1155版Pentium & Celeron
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